Sunday, May 11, 2008

駅前の坂みち

写真1 ぼくの好きな大磯の風景に、駅前から下って行く坂道があります。この写真は4年ほど前の夏に撮影したものです。当時は左手の旧島津邸からうっそうとした森が道を覆って見事な陰影を作りだしていました。蝉しぐれの中、遠くに蒼い海が覗き、まさに「風景が物語」になっていました。
いま、この旧島津邸跡地のマンション開発にあたって、周辺の車道拡幅と歩道整備を求める要望書が出され、署名運動がおこなわれています。
そのスローガンは「安全安心のまちづくり」
ぼくはこの砂糖菓子のような言葉が大嫌いです。

自分もハンドルを握る者として、大磯駅周辺の道路は狭く、たしかに運転しやすいものではありません。それゆえに、歩行者とクルマが互いに注意を払うことで、駅周辺の路上は案外いい状況にあると思います。先日訪れたオスロ(ノルウエー)でも、旧市街は徹底して景観を守り、クルマは町中を遠慮して走っていました。あの葉山の海岸通りも「狭い道が葉山の景色」と、休日の渋滞も気にさえしていません。
つまり車道拡幅と歩道整備は、「クルマ優先のまちづくり」にほかなりません。現に車道も歩道も整備された城山トンネル付近で即死事故が起きています。
たぶん、数年以内にガソリンは1リッター200円になるでしょう。そんな時代に町を壊してクルマ向きに作り直すのではなく、いまある風景を守りながらグレードアップすることが大磯には似合うと思います。
写真2
写真3